インドネシアンな日々 in Japan

ムスリム × クリスチャンの異教徒夫婦

不妊治療の話

                                           


この度、待望の第一子を出産しました!結婚8年目でようやく。

子供を授かるタイミングは神様にお任せしよう。
私たちがそう決めたのは結婚からちょうど1年後の2017年1月のことだった。あまりお金はなかったけど、子供ができたとしてもやっていけないことはない。そんなレベルだったと思う。

2人とも20代で結婚したし焦りはなかったけど、いざ子供が欲しいと思った時に思うようにできなかったらずっと避妊していたことを後悔するかもしれないと思ってのことだった。

そこから一度も妊娠することなく3年の月日が流れた。もしかして?と思って妊娠検査薬を使ったことも何度かはあったけれど、かすりもしなかった。

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結婚後もたくさん海外旅行も海外出張も行ったし、子供がいたらできなかったであろう経験をたくさんできた。私はがっつり仕事をして順調に昇級、昇格を重ねることができた。子供を授かる前に自分のキャリアを形成できたことはすごく良かったと結果的には思う。

その間、私たちよりも後から結婚した友達がみんな当然のように妊娠、出産をしていった。きっと一度不妊の検査をした方がいいんだろうなとお互い思っていた。早い方がいいって経験者はみんな言うけど、この頃はまだ焦ってはいなかった。

排卵日を意識したこともなかったから、ちゃんと計算して本気出せば自然妊娠できるんだろうと思っていた。

2020年になっていよいよ病院に行ってみようかという話をしだした頃にコロナの時代に突入した。この頃はまだコロナが未知のものだったから、不妊治療は中断した方がいいなんて話も出ていた。それをいいことに私たちは病院に行くことを先送りにした。

やっと重い腰を上げたのは2021年1月のことだった。初診で先生に「不妊期間4年は長すぎる」とハッキリ言われてショックを受けた。積極的な妊活をしてなかったとしても4年は長すぎるとのことだった。

とは言え、ちょっと通院すればすぐに上手くいくだろうとこの時はまだ楽観的に考えていた。

ここから検査や治療が始まって、妊娠できたのはなんと丸2年後の2022年12月だった。それも体外受精での妊娠だった。

不妊治療にかかった費用は総額987,543円。東京都からの助成金5万円とアフラックの保険金が137,345円もらえたので自己負担額は約80万円。

80万円あったらベビー用品どれだけ買えたことか…。

私たちが治療を始めたのは保険適用前だったので、適用後に始めた人はここまでかからずに妊娠できる場合もあると思う。

内訳をざっくり紹介すると、保険適用前に自費でやった検査、人工授精複数回に約20万円。不妊の原因を取り除く治療に約36万円。原因を取り除いたにも関わらず妊娠できなかったため、その後に保険適用でやった人工授精1回、採卵・移植各1回(体外受精)に約41万円。

金銭的な負担もきつかったけど、仕事と不妊治療の両立も大変だった。通院するタイミングは自分の周期や卵胞の育ち具合に合わせないといけないから、明日また来てくださいとか2日後に人工授精しましょうとか突然言われる世界。え、仕事あるんですけど?と最初は戸惑った。

通院が大事な会議と被っちゃうかもといつもいつも心配だった。それでもコロナ禍だったから助かってた部分も大いにあった。絶対に海外出張が入ることがないと分かっていたし、取引先との会食もないと分かってた。これが本当にありがたかった。

不妊治療をしている以上、毎月妊娠してる可能性がある。2年間毎月毎月、今月は妊娠してるかもって思いながら過ごして、妊娠してる可能性がある時期には食べるものも気をつけて過ごすというのを繰り返していた。

治療をしても妊娠できずに最終的に諦めることになるかもしれないと思ったら、会社の人に不妊治療をしてることは言いたくなかった。毎月排卵日付近は1週間に何度も早退や遅刻や有休を取る必要があるから、周りに何か思われるのでは?とか何か聞かれたら何て答えよう?とか考えてしまい、精神的な負担にもなった。

私たちは体外受精にステップアップしたタイミングで治療をいつまで続けるかを決めていた。保険適用で治療できる回数には上限がある。私の年齢の場合、受精卵の移植を6回やったらもう保険適用は受けられなくなる。

自費の治療にはとんでもないお金がかかる。保険適用前に治療していた人の中には何百万もかけて妊娠した人もいれば、何百万もかけたのに妊娠できなかった人もいる。

私たちは6回移植してダメだったら、夫婦2人で生きていこうと決めていた。

良い病院に出会えて、採卵も移植も1回で上手くいったことは本当に幸運だった。特に採卵は体に負担がかかるし、いろんなタイプの薬を言われた通りのタイミングで飲んだり貼ったり入れたり、絶対に間違えてはいけないという緊張感があった。自宅でやる自己注射もなかなか怖かった。採卵直前は指定された注射を打つ時間が深夜だったりもした。

お金も労力もすごいかかるのに採卵前に排卵してしまう可能性、採卵しても卵が全然採れない可能性、採れても良い卵じゃない可能性、その日の精子の状態が悪い可能性、上手く受精しない可能性、受精しても分割が進まない可能性、胚盤胞までたどり着かない可能性、1つ1つのステップに壁がありすぎで精神的疲労がすごかった。

採卵がうまくいって移植まで進めても着床しない可能性、胎嚢が確認できない可能性、心拍が確認できない可能性、9週の壁、12週の壁、22週の壁、死産するのではという恐怖、と私が心配性すぎるせいもあるけど永遠に安心できない日々だった。妊娠出産は奇跡とよく言うけれど、本当に奇跡以外の何ものでもなかった。

あの時あのタイミングで治療に踏み切って、頑張って良かったと今振り返って思う。
出産はゴールではないし、これからまたいろんな壁があるんだろうけど、夫婦で頑張っていきたい。

家族3人元気に笑顔で生きていくことが第一目標。


妊活中に買ったものをご紹介。

1. 葉酸サプリ

葉酸は妊娠に気づく前から摂取しているのが理想と言われてます。つまり妊活をしてるなら飲んでた方がいいということ。医師推奨みたいな高いサプリもたくさんあるけど、長期で飲み続ける可能性を考えるとお手頃な値段のものがお勧め。



2. シリンジ

妊活するまで存在を知らなかったんだけど、シリンジ法という妊活方法がある。排卵日付近に連日タイミングを取るというのを毎月続けるのはしんどくなってくる人が多い。そんな時はシリンジを使ってもいいし、バックアップとしてシリンジがあるだけでプレッシャーが和らいだりもする。

単価は高いけど、TENGAのシリンジの方が長さもあるしパッケージがしっかりしてて安心感があった。これもお勧め。


3. 防水テープ

体外受精が始まると、エストラーナテープと呼ばれるお腹に貼るタイプの薬を処方される人が多い。これは2日1回貼り替えが必要でお風呂に入ると剥がれてしまいそうになる。そんな時はこのテープ貼るといいよと看護師さんに教えてもらった。


4. 検査薬

kensayaku.net
妊活中は排卵検査薬を大量に消費するから、海外の安いやつを買うのがお勧め。私はこの「こうのとり検査薬通販」で買ってました。ただ、妊娠検査薬はフライング検査するなら日本のドゥーテストがお勧め。かなり早い段階から反応がはっきり出るからフライングによく使われてます。

↓↓ここから先は妊娠中に買って良かったのも↓↓

1. カフェインレスのカフェオレ

もともとそんなにカフェイン摂るタイプじゃなかったけど、制限されるとカフェオレとか飲みたくなってくるもの。これは結構甘いのでブラックが苦手な人にオススメ。妊婦健診の後はご褒美感覚でスタバのデカフェのラテも飲んだりしてました。


2. 妊娠線予防クリーム

このクリームを毎日お風呂の後に塗ってました。そのおかげか妊娠線は最後までできませんでした。対策してもしなくてもできる人はできるしできない人はできないという説もあるので気休めもかもしれませんw


3. 破水セット

臨月に入ると出先で急に破水したらどうしようという不安が出てきます。破水セットを持っておくとちょっと安心。わりと大きいから邪魔ではあるけどね。破水する前に入院になったので使わずじまいだったので使い勝手は分かりませんが…。