インドネシアンな日々 in Japan

ムスリム × クリスチャンの異教徒夫婦

異宗婚の暗黙のルール

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ふと年末年始の出来事を思い出した。
それは私の実家に滞在中の時のこと。父と妹と夫と4人で夕飯を食べる機会があった。食べ始める直前に父が「お祈りします」と当然のように祈り出したのだ。

私の両親はそれなりに敬虔なクリスチャンで日曜の朝は教会に行っていて、毎日食事の前には祈りを捧げる。私も実家に帰れば食事の前に一緒に祈る。と言ってもお祈りをリードするのは父か母で私は最後にアーメンと言うだけなんだけど。もちろん日本の家庭でこれが一般的ではないのはみんな理解しているので家族以外のゲストがいる時には暗黙の了解でお祈りはスキップする。外食の時ももちろんやらない。

一方、夫の両親も敬虔なムスリムで、1日5回のお祈りをちゃんとやってそうなタイプ。モスクにも行くし、ラマダンには断食をする。でも私がクリスチャンと知った上で結婚を認めてくれた寛容な方々。私の前では祈らないし、一緒にモスクに行こうなんて言われたこともない。一度だけ出かける時にヒジャブ付けてみない?と義母に言われたことはあったけど、私が断っても特に気を悪くしてる様子はなかった。義妹が結婚して結婚相手を実家に連れて行った時にはみんなでモスクに行って一緒に祈ったという話を聞いて、やっぱり私に気を遣ってくれてたんだなと確信した。

そんな感じで両家ともに暗黙のルールがあったから私は父が祈り出したことにびっくりした。私の夫がムスリムなことはもちろん知っていて、今まで一度も一緒に祈ったことなんてなかった。なぜ急に祈ったのかあえて確認はしなかったけど、たぶん父はうっかりしてただけなんだろうと思う。その1回だけだったし。うっかり祈っちゃうくらい夫が家族として受け入れられてるってことかなとも思う。結婚を大反対されていた過去を思えばそれってすごいことなのかも。

いきなりお祈りに巻き込んじゃってごめんねって後で夫に謝ったら全然大丈夫だよ、謝る必要ないよと言われた。まぁ、キリスト教のお祈りはただ目つぶってればやり過ごせるから異教徒の人も参加しやすいよね。逆に私が義家族に一緒に祈ろうって言われたらどうしていいか分からなくて困ると思う。今後そういう場面も出てくるかもしれないからイスラム式の祈り方も知っててもいいかなとは思うけどね。

こんな感じで成立しているinterfaith marriage(異宗婚)。夫婦のどちらかが宗教に対してもっと真剣になり出したり、子供ができたりしたらまた状況は変わるだろうなと思う。だから異教徒と結婚してどちらも改宗せずに別々の宗教のまま生きて行くというのが本当に成立するかどうかはまだ分からない。もしかしたら最終的な結論が出るのは死が近づいてきた頃になるかも (゜レ゜) 乞うご期待!